さて、数学といえば、計算関係だけではなく、もう一つ大きな柱があります。
そう、「図形問題」です。

今回は図形問題の基本、面積や体積についてです。
 
台形の面積=(上底+下底)×高さ÷2 とか、
円の面積=半径×半径×3.14(もしくは2πr)とか、
「意味わかんねーなー」と思いながら暗記したりした方もいらっしゃるでしょう。

この「意味わかんなくても、公式を暗記して当てはめればできますよ」的な方式はとても危険です。
これやってると、必ず数学で苦労するように(楽することができなく)なってしまいます。
 
本来は逆で「公式なんか暗記しなくていいから、意味だけわかっておこう」というのが正しいやり方です。
※もちろん「意味もわかって公式も覚えている」のが一番楽できる状態なのはいうまでもありません。

さて、面積や体積の求め方の前に、確認しておきたいことがあります。
 
それは、「面積とか体積って、そもそも何?」ってことです。
 
「広さ」とか「大きさ」だという事はわかっていても、
「その広さとか大きさってどうやって決めてるの?」と、
あらためて聞かれると説明しづらいものです。


・その前に「長さ」から考えてみよう。

面積を求めるにも、体積を求めるにも、まずは「長さ」というデータが必要になります。
全ては「長さ」が絡んできますので、まずその「長さ」から考えてみましょう。


「5cm」ってどんな長さでしょう。

だいぶざっくりした、当たり前のようでよくわからないこの設問ですが、まぁあらためて説明すると、「1cmという基準の、5つ分の長さ」ということです。
 
1cmの短い物差しがあって、それを5本つないだ長さ、ってことですね。
 
無題1

こう考えると、面積や体積についてもわかってきます。

無題2


ではあらためて、面積の求め方を考えてみましょう。

面積とは、要は「基準の正方形タイルが何枚分か」でした。

正方形や長方形は簡単ですね。

無題3


ということで、「縦の長さ×横の長さ」で求められます。
(正方形の場合、縦も横も同じ長さなので「一辺の2乗」でOKです)
 
これが全ての基本です。


では、平行四辺形はどうでしょう。

無題4


ということで、平行四辺形の面積は、
「底辺×高さ」で求められます。



三角形は・・・?

無題5


ややこしい「台形」

無題6


さて問題の、円

無題7

さらにめんどくさい、「扇形」

無題8

っていうところまでは学校でやりますが、
もっと簡単に、楽に考えられないかなぁと思うわけです。
なんと言っても「数楽」ですから。

無題9

三つの分数は同じ値になるわけです。
これを、硫化鉄は勝手に「おうぎ率」と名づけましたw
 
「おうぎ率」とは、「その扇形が、元の円の何分の何か」という分数です。
 
上の式でわかるように「おうぎ率」は、
面積からでも弧の長さからでも中心角からでも求められ、
一旦「おうぎ率」さえ求めてしまえば、
それに円の面積をかければ扇形の面積が、
また円周をかければ弧の長さが、
さらに360をかければ中心角がわかってしまうわけです。
 
ということで、扇形が出てきたら、
まず「おうぎ率」を求めることを第一に考えましょう。


【後編・空間図形】に続きます。